事業者名  長良川鉄道株式会社
事例名称  子宝の湯クーポン
概要
 美並村営温泉施設「日本まん真ん中温泉子宝の湯」に隣接する「みなみ子宝温泉駅」の開業にあわせ、集客と利用客の少ない昼間帯列車の利用率向上のために「列車を降りて3歩で温泉」というキャッチコピーを使って駅に近いことをアピールするとともに、地元美並村の協力を得て運賃と入浴料を割り引いたクーポン券を発売した。
取組の様子
みなみ子宝温泉駅
 
協力者・関係者
協力自治体:岐阜県郡上郡美並村
背景
 利用者の少ない昼間帯列車の利用率向上を図り、増収に資するため。
内容
事業形態:鉄道事業法による割引運賃
実施場所:沿線有人駅からみなみ子宝温泉駅間
対象路線:越美南線全線
運賃:(平均割引率)
  1枚券(20.1%引)
  5枚綴回数券(26.3%引)
 10枚綴回数券(33.5%引)
入浴料:500円を400円にする(100円引)
その他:発売当初は1枚券のみであったが、利用客の要望等により5枚綴、10枚綴の回数券を追加発売した。なお、美並村の協力により15年2月1日から3月31日までクーポン利用者の入浴料が無料扱いとなった。現在は、この措置がさらに16年8月31日まで延長されている。

鉄道事業者、沿線自治体の概要
事業形態   :第一種鉄道事業者
営業キロ   :72.1km
輸送人員(平成14年度):1,261千人
主な沿線自治体及び人口(平成15年3月末):美濃加茂市 47,493人、美濃市 24,734人
効果
輸送人員
14年度全体(14/4〜15/3) 5,957人    
子宝の湯クーポン発売数
・1枚券  5,057枚
・5枚綴回数券  96冊
・10枚綴回数券  42冊  
15年度上期(15/4〜15/9) 4,585人 
子宝の湯クーポン発売数
・1枚券  4,005枚
・5枚綴回数券  52冊
・10枚綴回数券  32冊
分析結果(実施前と比して)
14年度は企画商品全体の発売額が対前年比で287%の実績となった 
15年度上期は企画商品全体の販売額が対前年比で122%の実績となった。
ソフト面での効果:新聞、テレビ、雑誌等で取り上げられ、長良川鉄道の知名度が全国的にアップした。
成功(失敗)理由
新聞及び沿線市町村の広報誌での報道を依頼したが、これが功を奏していること。(15年1月30日に会社線、太多線、高山線沿線地域に「長良川鉄道を利用して入場すると入浴料が無料になる」との新聞折込を入れたところ、15年2月1日以降は鉄道利用者がいままでの約3倍に増加している。)
当初はなかった、5枚綴り、10枚綴り回数券を企画するなど、利用者の声を拾い上げることによって、リピーターの獲得に努めていること。
温泉を所有する美並村が、経費負担協力を行い、鉄道利用者増加の側面的な支援を行っていること。
本施策の検討については、美並村と鉄道事業者との間で2ヶ月程度の準備期間の中で会議を行い、運賃、入浴料の割引額及び発売駅等の企画立案につなげていること。
今後の課題
当初、温泉利用脚の4%を鉄道利用者数と見込んでいたが、15年1月までは月平均で2.3%の実績であった。2月以降は6%台半ばに増加している。今後とも広報活動に努め、鉄道利用者増加に結び付けていく。
美並村の協力(経費負担)により、平成16年2月29日までは鉄道利用者は入浴料無料。美並村が町村合併で平成16年3月1日から郡上市となったが、入浴料無料の扱いを平成16年8月31日まで延長。
お問い合わせ先  中部運輸局